割烹の宿いま井


月岡温泉いま井で働くスタッフ四方山話
旬の味覚を愛し、思いやりを愛し、人生を振り返り、今と未来を語る。
「Iのある人生」
セカンドライフに堪能する、美味しい宿の心地よさひときわ。

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貸切家族風呂はこんな感じになっています。夜はライトアップします。

くぼんだ所を枕にして、お二人でゆっくりしていただきたい♡と思っているのですが、何十年も連れ添ったご夫婦は、お風呂くらいは別々に入りたいわと仰り、なかなかご利用いただけません(涙)

本当はだからこそ、たまには一緒に入ってもらうのもいいんじゃないかって思うのですが、一方、その気持ちもわかるなぁと納得もします。

「いま井の温泉入った後ならどんな安い化粧水でも化粧のり良くなるから、新しい化粧品の効果を調べたいんだったら、この温泉に入った後は止めた方がいい。どっちの効果かわからなくなる。」という可愛い仲居ちゃんの発言に激しく同意したので、ここのバスアメニティとして、ジョンマスターを取り入れていることを全面アピールした方がいいのかどうかわからなくなっています。

このように「こうしてもらいたい」「こうしよう」と思ったことが、人の意見で前後上下左右にゆらゆら揺れます。自信がなくても自信をもってお勧めするということも、きっとプロならば余裕で出来るのでしょうが、修行不足です。こんな風に控え目におどおどしながら「お湯自慢」をしてみました。

この写真は、調理場のOさんが撮影したものを使用しています。お湯のとろとろ感が伝わる写真です。

やぁ。味わって食べておくれよ。

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夕暮れの田んぼと五頭の山です。育っています。

美味しいとか、美しいということについて考えることが多くなりました。何故ならば、そういう曖昧な価値にお金を払っていただく立場に突然なったからです。

美味しいの意味は、実はもともとわかっていないという自覚があります。

一緒に食事する人、その時の体調や気分、部屋やテーブルの様子、雰囲気、などによって、美味しく感じたり、逆に何も感じなかったりすることが多かったからです。美味しいってなんだろう。

薄味が濃い味よりも偉いように言われるのは、素材の味を楽しむため。

素材の味を楽しむためには新鮮であることが絶対条件で新鮮なものには価値があるから。という理屈もあるのかもしれないけれど、もう一つ、素敵な人・幸せそうな人がそれを好んでいるようだから、というような漠然とした理由もあるのかなと思います。

私はカップラーメンやポテトチップスも美味しいと思っています。が、そればっかり食べる人にはなりたくないと思っています。

それは、添加物を多く食べていると不健康になるというイメージがあるから。テレビで見るアメリカの貧困層の肥満の人たちが脳裏をよぎるから。不幸になるような気がするから。

きれいなモデルさんは、野菜やフルーツで出来ているように思えるのと対極のイメージです。

美味しい・美しい・正しい・幸せというようなポジティブワードを「自分に属しているもの♪」と言える人になりたいのなくて、自分も含めて誰かにとって、美味しい・美しい・正しい・幸せとは何かを考えられる人でいたいと思います。

決して押しつけがましくならないように。

私自身がどれもこれも押し付けられた途端に逃げたくなる性分なので!

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いま井でも、新発田市の泉屋染物店で作られた月岡温泉キャラクターグッズを売店で販売しています。

月岡温泉のキャラクターはうさぎなのですが、よくよく見てみるとおねえさんっぽい「月姫」と、かわいらしい「ゆらら」の2種類いることがわかりました。

「ゆらら」は月岡温泉開湯100年を記念して考えられたキャラクターということなのですが、近所のお土産屋さんを見てみると、界隈では「ゆらら」が「月姫」を圧倒していることがわかりました。

時代の流れに乗るべく、早速、泉屋染物店さんに出かけたところ、ご主人と奥様が藍染についてとても詳しく教えてくれて、しかも制作現場まで見せていただきました。

何となく藍染というのは、染めないところを隠してから染めるものだと思っていたのです。小学校の時に習ったろうけつ染めのイメージです。

ところが、藍染というのは、全体を何度も何度も藍で染めて染めて濃く濃くしておいて、それから、型を当てて白抜きして、筆で一色ずつ入れていくのだそうです。納得のいく型が出来るまでに大変な苦労をされるので、この型こそが財産だと仰っていました。

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この写真は「型」と、「白抜きし終わったもの」を合わせて見せてもらったものです。

売店の仕入の他に私用として花嫁人形のブックカバーを購入してしまいました。公私混同で申し訳ありませんっ。

売店に販売している以外の季節のお花などの商品もとても素敵です。予めご連絡いただければ、取り寄せておくことも出来る・・・かもしれません。

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もみじの中に赤い可愛いハートの形のようなものがあり、これはもみじのたねだと教えてもらいました。

青い空と、黄緑色のもみじの葉と、赤い種のコントラストが、うまく伝わるといいのですが。この季節の緑は直に眼球を癒してくれます。パソコンで目と肌が疲れた場合は、GW後に月岡温泉に来られるのがおすすめです。

朝、お客様をお見送りするときに、ゆっくりできたよって仰ってもらえると本当に心から嬉しくなります。

とはいえ、GWに海外旅行などで長期休暇を取った直後にお休み出来るサラリーマンがいるのか?(否、いないだろう)と思うと、この時期に来ていただけるお客様はそもそも心がゆったりされている方なのかなとか、GWには働きづめで、やっとほっと一息ついている方なんだろうかとか、色々想像してしまいます。

市島邸

2015年5月27日

今日のお昼に「研修」という名目で、近所の市島邸にお邪魔しました。

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いま井から車で10分足らずの観光地にも関わらず今まで行ったことが無かったので、昨日、突然「市島邸に行く」と決心し、仲居さんの女の子たちを誘ってみたら、休暇の子まで出て来てくれて、何人かで一緒に行くことになりました。急なことだから一人でも仕方がないと思っていたのでそれはそれは嬉しくなりました。

市島邸は敷地も広く(8000坪)、細かい部分にまで丁寧な趣向が凝らされていて、全体的に繊細でかわいい建物でした。ここでお茶会をしたらさぞかし楽しそう!!と思ったら毎年「菊月茶会」を10月の第三日曜日に開催しているそうです。市島邸のモミジは葉が小ぶりで、この時期にはそれはそれは見事に紅葉するそうです。

市島邸が紅葉するということは同時にいま井も紅葉するということなので、私たちは参加できそうにありませんが、ご興味のある方は今から計画されたらと思います。

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お茶室の内「水月庵」という池の上に作られた茶室は大切なお客様(貴賓)向け、「南山亭」の方のお茶室は親しいお客様向けとのことですが、その菊月茶会ではどちらのお茶室にも入ることが出来るのだそうです。

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市島家の一族に連なる有名人として、会津八一と、市島謙吉が紹介されていて、健吉さんの方は存じ上げなかったのですが(申し訳ありません!!)、大隈重信と一緒に早稲田大学を作るために尽力された方ということでした。銅像がありましたが、かなり親しみやすい風貌です。

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5月の朝ごはんです。

ご飯のすすむおかずが多いので、ついついおかわりをしてしまうことになりますが、優しい味なのですっとお腹に入ってしまうはずです。

こればかりは宿泊されたお客様にしか味わって頂けないものになります。

あと、海苔も付きます。

描き忘れました。

本当に美味しくて昨日は(実は昨日初めて食べました!!)一日元気でした。

美味しいものは毎日食べるより時々食べた方が身体にじわっと染み込む気がします。

昨日までとても蒸し暑くてすこし苦しかったので、ご褒美の雨のようです。庭の緑も喜んでいるように見えます。

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色気について

2015年5月23日

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写真は先週奥様がお誕生日ということで宿泊されたお客様にお送りしたメッセージカードです。

土佐酢ジュレの「酢」が抜けました。

少し色っぽいことも書けという要望にお答えして、色気について。

昔から色気はないと言われ続け自覚もしています。

先日はついに着物の着方にも色気が不足していると、色気たっぷりの先輩からご指導を受けました。

今日は色気とはなんだろうと考えてみました。10代は「隙」、20代は「胸」、30代は「忍耐」、40代以降は「寛容」かなと。

そして30代の忍耐のイメージ代表は「来ぬ人を待つ」としてみました。

「来むと言ふも 来ぬ時あるを 来じと言ふを 来むとは待たじ  来じと言ふものを」万葉集 大伴坂上郎女

『行くよと言ってきても来ない時があるのに、まして来ないというのを来るかもしれないと待つものですか。来ないと言っている人を!!!」』

自分に言い聞かせている感じや少し怒っている感じが可愛らしいです。

そしてプロフィールにも書いた私の好きな百人一首

「忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな」

『忘れられてしまった私の身の上の事はどうでもいいけど、一生愛しますとか神様に誓ってしまったあの人が、その誓いを破ってしまったわけだから、きっと罰が当たるでしょうね。彼の命が心配だわ』右近

という嫌味たっぷりのいかにも女子トークっぽい歌が好きだという時点で色気から遠いことが確定しています。

残念。

「利休に帰れ」

2015年5月20日

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いま井の玄関と大広間には、大徳寺の紫野大亀こと、立花大亀の書がかけられています。(写真は玄関の「鳳来」)

せっかくの機会なので立花大亀和尚の名著「利休に帰れ」を読むことにしました。

すると、この前、田んぼについて私が思ったことの答えらしきことが書いてありました。

「侘び」とは耐え忍ぶ心ということ。

日本人は昔から、侘しいもの、寂しいものに憧れる性質があるとのこと。

棚田など、恐ろしく人の手のかかったものが自然と共存している風景にうっとりする理由はここにあるのでしょうか。

そして、橋やダムを美しいと感じる理由も、そこに大きな苦労と、危険と背中合わせの作業が感じられるからなのかなと思いました。

また、貧しい暮らしだというだけでは侘び住まいとは言えず、そこに高い精神性や華が無いといけないのだそうです。

華やかな都心の暮らしから侘び住まい・・・までは謡曲『松風』の行平と同じシチュエーションですが、華が無いのでまだまだです。

田植え

2015年5月11日

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GWが終わり、田植えも終わり、少年の五分刈頭のような田んぼです。

個人的にはもう少し育って緑の分量が濃くなる頃の田んぼが好みです。

田んぼの風景は、自然そのものの風景ではなくて、明らかに人工的な風景であるのに、私たちがそれを、いかにも日本的な風景だとか懐かしいなと思うのはどうしてなのだろうと考えることがあります。

未来には、ビルが立ち並ぶ風景や、高速道路の立体交差などを見て日本的な懐かしい風景だと思うようになる日が来るのでしょうか?

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